t>

奈良県は、経営者の高齢化や後継者不在による中小企業の廃業を防ぐため「引き継ぎの準備」「円滑な引き継ぎ」「引き継ぎ後の成長」をサポートする事業承継支援プログラムを発表し、22日からセミナーの受講やイベントへの参加申し込みの受け付けを開始した。廃業によって優れた技術や人材などの経営資源が失われ、地域経済やサプライチェーンに深刻な影響が及ぶのを防ぐため、円滑な事業承継やM&A(企業の合併・買収)を促す。
引き継ぎの準備として7月13日に奈良商工会議所(奈良市西大寺南町)を会場に対面とオンラインのハイブリッド形式で啓発セミナーを開催する。高木包装(葛城市)の高木美香社長を迎え、承継の必要性や準備のポイント、体験談を伝える。
円滑な引き継ぎでは11月13日に同商議所でマッチングイベントを実施。後継者を求める経営者本人が実名で登壇し、自社の強みや承継への思いを直接伝える試みで、7月末まで4社程度の募集を行う。
引き継ぎ後の成長を促すため、8月31日に後継者を対象とした育成セミナーのプレイベントを開催。世界展開を目指す日本酒「みむろ杉」の蔵元、今西酒造(桜井市)の今西将之代表取締役が登壇し、家業を継ぐ決断や経営革新の舞台裏を語る。10月からは実践的な「アトツギゼミ」(10人限定)を全5回で開講する予定。
資金面のバックアップも用意する。専門家を活用したM&A関連経費に最大50万円を補助するほか、一連の県の事業に参加した譲り受け企業を対象に優遇融資制度を設けて資金繰りを支える。山下真知事は22日の定例会見で「事業承継は後ろめたいことではなく、廃業よりずっと前向きな決断だ。そうした意識を持って積極的に今から準備してほしい」と述べた。
セミナーなどの問い合わせは県商工会連合会(0742・53・4412)。詳細は県のホームページ(次の時代の価値創出につながる事業承継を応援します!)に掲載している。Google検索で「産経ニュース」を優先表示。ワンクリックで簡単登録