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新電元工業は、フィリピンの製造子会社シンデンゲン・フィリピンズ・コープ(SDP)において、二輪車用電子制御ユニット(ECU)をはじめとする電装製品の生産を開始することを決定したと発表した。2028年春からは年間80万基の生産体制を構築する計画である。
SDPにおけるパワーユニット事業への進出は、新電元工業グループとしてフィリピンで初めての取り組みとなる。現地生産を通じて、アセアン市場での競争力をさらに強化する方針だ。同社はこれまで日本や中国などでECUを生産してきたが、フィリピンでの生産によりアセアン市場への供給網を拡充する狙いがある。
フィリピンの二輪車市場は、2025年度の販売台数が187万台に達し、タイを抜いてアセアン第3位の規模へ躍進した。同国はアセアン域内でも特に右肩上がりの成長が続いており、今後も高いポテンシャルが見込まれる市場だ。さらに、フィリピン政府が積極的なインフラ整備を進めていることも二輪車需要を押し上げる要因となっている。
マーレ(MAHLE)とローデ・シュワルツ(Rohde & Schwarz)などの大手部品メーカーもフィリピンでの事業拡大を進めており、同国は自動車部品の重要な生産拠点として注目を集めている。新電元工業の参入は、こうした流れの中でアセアン域内のサプライチェーン強化につながると期待されている。
新電元工業は、今回の生産開始により二輪車向け電装品の中長期的な需要増に対応するとともに、アセアン地域でのプレゼンスを高める戦略を進める。同社は今後も現地の市場特性に合わせた製品開発と生産体制の最適化に取り組む方針だ。