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今年5月末、日立製作所が銀行のメインフレーム向けOSの販売・保守終了を発表。これにより、多くの地方銀行が勘定系システムの大規模な刷新や移行を迫られています。地銀界に広がる波紋を追いました。
日立の発表を受け、主要な地銀数十行がシステム更改の緊急検討に入った。特に基幹系である勘定系システムは、数十年にわたって日立のメインフレーム上で稼働してきたケースが多く、移行作業は極めて複雑だ。ある地銀のシステム部長は「内部リソースだけでは対応不可能で、外部ベンダーの支援が不可欠」と指摘する。
水面下で移行準備を進める地銀の名前と移行先が、業界関係者の間で囁かれ始めている。例えば、九州地方の大手地銀Aはクラウドベースの勘定系パッケージへの全面移行を検討中。一方、北陸の中堅地銀Bは、同じ国内ベンダーである富士通のメインフレームへ切り替える方向で調整しているという。
日立が提供するOS「VOS3」のサポートは2028年度で終了する見込み。地銀によっては移行に5~7年かかるケースもあり、対策が急務だ。金融庁もシステムリスクの観点から各銀行に早期対応を促しており、年内にも具体的な移行計画を開示する地銀が相次ぐとみられる。
長年構築された勘定系システムの移行は、単なる技術刷新ではなく、地銀の経営戦略そのものを変える可能性がある。大手メガバンクとの競争激化の中で、低コストで柔軟なシステムをいかに短期間で導入できるかが、生き残りの鍵を握る。業界全体では、コンソーシアム型の共同システムへの参加も選択肢として浮上している。