
森英介衆院議長が皇族数確保策をめぐり「養子となった男子に男の子が生まれれば皇位継承権を持つ」と発言したことに対し、野党は反発を強めている。中道改革連合、立憲民主、公明3党の幹事長らは9日、国会内で会談し、森氏の発言は衆参両院の正副議長がまとめた「立法府の総意」案を超える内容で、不適切だとの認識で一致した。
中道は総意案について基本的に賛成する立場を示しているが、野田佳彦元首相は産経新聞の取材に「基本原則から逸脱している。皇位継承の諸課題については議論を封印してきたが、封印を解いてしまえば、まとまるものもまとまらなくなる」と強調した。
ただ、中道が総意案への賛意を翻す気配はない。同党は苦心の末に党内議論をまとめた経緯がある。階猛幹事長は記者団から森氏の発言の影響を問われ「今の段階で決め打ちはできない」と述べるにとどめた。
国民民主党の玉木雄一郎代表は9日の記者会見で、森氏の発言について「今回は皇族数の減少に歯止めをかけるのが目的で、皇位継承に話を広げるとまとまらなくなる」と指摘。同党幹部は「合意の妨げになる余計な一言だった」との見方を示した。公明の竹谷とし子代表も会見で「違和感がある。皇位継承については静謐(せいひつ)な場で議論すべきだ」と苦言を呈した。
一方、総意案への賛否を保留していた立民は9日、国会内で会合を開き、対応を長浜博行前参院副議長と吉川沙織参院議員に一任した。長浜氏は終了後、記者団に「(従来の)延長線上の中で結論をまとめた。10日の全体会議で申し上げる」と述べた。
同党は女性皇族の婚姻後の身分保持に賛成する一方、養子縁組による旧11宮家の男系男子の皇籍復帰には慎重な姿勢を貫いている。(深津響)