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長野県のほぼ中央、上田市と松本市、長和町にまたがる標高2000メートルの台地に、美ケ原高原は広がっている。八ケ岳中信高原国定公園の一角で、亜高山帯の高原台地としては日本一の広さ、約600ヘクタールを誇る。梅雨の晴れ間を狙って、日本一高い道の駅から散策に出かけると、山の天気が演出する不思議な空間に出会う。
道の駅美ケ原高原は標高1938メートル。日本一高い場所にある野外彫刻美術館「美ケ原高原美術館」の施設の一部として、平成19年に道の駅に登録された。ライダー憧れの峠道ビーナスラインの終着点でもあり、多くの観光客が訪れる。
美術館は昭和56年に開館。敷地面積は約13ヘクタールで、現代彫刻約250点が展示されている。具象と抽象が混在する作品群は、年数回の入れ替えを経ながら、大自然の中に佇んでいる。
彫刻と言えば、街の広場や室内で静かに展示されるイメージが強い。しかしここでは、薄い霧に包まれた作品をじっくり鑑賞できる。霧が晴れると、周囲に数多くの彫刻が存在していたことに気づき、その集団的な迫力に圧倒される。雲が去り青空が広がると、彫刻が天空を目指して躍動しているかのような生々しさが感じられる。
美術館と道の駅を統括するフジランド美術館コントラクト事業部の塩之入俊文担当部長は、「晴れの日は360度の大パノラマが楽しめるので、晴天を期待する方が多い。しかし彫刻愛好家の中には、曇りや霧の方が作品が引き立って見やすいと好む方も少なくない」と語る。