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「眠らない街」新宿・歌舞伎町の中心で、今もほぼ24時間営業を続ける「コーヒーショップクール」。個性豊かな客とスタッフが集い、喧騒の中で埋められない時間と思いを共有する場所です。なぜ同店は時代を超えて愛され続けるのでしょうか。
店内にはヤクザが密談する姿や、風俗嬢が面接に訪れる光景が日常的に見られる。業務マニュアルは一切なく、店のルールは「お客様同士のトラブルを起こさない」ことだけ。店主は「余計な規制をかけず、自然な流れに任せている」と語る。この自由さが多様な客層を引き寄せる。
常連客の一人は「ここでは誰もが等しく一晩を過ごす。肩書きを捨てて、ただの人間として向き合える場所だ」と話す。深夜の歌舞伎町で、社会の裏表を全て受け入れる空間は貴重だ。特に夜の仕事を終えた人々にとって、ここは「帰る場所」として機能している。
スタッフは全員が長年の経験を持ち、客の顔を覚えている。一人のバリスタは「常連の事情を察して、飲み物を変えたり声をかけたりする。マニュアルがないからこそ、一人ひとりに寄り添える」と笑う。この人情味がリピーターを生む。
歌舞伎町の再開発が進む中で、50年以上続くこの喫茶店は変わらぬ営みを守る。店主は「街が変わっても、人間の本質は変わらない。ここに来る人たちは、誰かに話を聞いてほしいだけなんだ」と締めくくる。眠らない街と眠らない店が織りなす人間模様は、これからも続いていく。