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国内で最後とされるキャバレーも、熊本地震の被害を免れなかった。熊本県八代市の「キャバレー白馬」は昭和33年創業で、地元出身の故・八代亜紀さんがデビュー前に歌声を披露した由緒ある店だ。7月28日に最大震度7を観測した地震では、酒瓶が割れ、生バンドの楽器が散乱した。それでも「お客さんが楽しみにしている」。しばらく休業するが、営業再開を目指す。
地震前の店内には、深紅の絨毯が敷かれ、巨大なシャンデリアがきらめき、ビロード張りのボックスシートが並んでいた。生バンドを備えたステージとダンスフロアは古き良きキャバレーの証である。昭和の香りが濃厚に残る同店は、アーティストのイベント会場としても人気が高かった。
地震発生直後、営業前で従業員も出勤していない店内に、通院先の病院から駆けつけたのは社長の池田義信さん(76)。カウンターに並んだ高価な酒瓶の多くは割れて飛び散り、先代が大阪で仕入れた自慢のシャンデリアは装飾の一部が落下した。生バンドの楽器も軒並み倒れ、外壁にはひびが入った。池田さんは「カウンターを見てびっくりした。こら、どうしようもない。ショックよりも、もう、笑いましたよ」と振り返る。
当日は数組の予約が入っていたが、急遽断らざるを得ず、8月上旬に予定していたイベントも開催できなくなった。
西田さんは「しばらくは営業できない。お客さんもそれどころじゃないでしょうし」と肩を落とす。だが「来年1月までイベントの予定が入っているので受け入れ態勢を整えたい。お客さんも楽しみにしている。がんばっていかにゃいかんですよ」と前を向いた。