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飲食店成功の常識を覆す「バッドロケーション戦略」を掲げるバルニバービ。人通りの少ない場所にあえて出店し、周辺の街ごと価値を高めてきた同社の売上高は143億円に達する。単なる店舗運営にとどまらず、地域の地価を8億から32億円へと押し上げた実績が、業界内外で注目を集めている。
同社の戦略の核心は、あえて「悪い立地」を選ぶことにある。一般的な飲食チェーンが駅前や繁華街を狙うのに対し、バルニバービは再開発の余地があるエリアや、これまで商業施設が少なかった場所に進出。自らがアンカーとなり、周辺に新たな店や人が集まる仕掛けを徹底してきた。
しかし、その道のりは順調ではなかった。出店後、地価の急上昇によって固定資産税が跳ね上がり、撤退を迫られる危機も経験。こうしたリスクを乗り越えるため、同社は土地の一部を長期リースで確保したり、地元自治体との連携を強化するなど、持続可能な開発モデルを追求してきた。
なぜ不利な立地が人を惹きつけるのか。バルニバービの創業者は「不便さが非日常体験を生み、訪れる価値を高める」と語る。駅から遠くても、独自のコンセプトとクオリティで顧客を引きつけ、結果的に周辺の不動産価値が向上する好循環を生み出している。
現在、バルニバービはこの戦略を国内外の複数エリアに展開中。食材の地産地消や地元雇用の創出にも力を入れ、単なる飲食業を超えた地域再生のモデルとして注目され続けている。バッドロケーション戦略は、もはや常識を超えた新たなビジネスの形といえるだろう。