t>

2026年春の連続ドラマの視聴率ランキングで、これまで不動の王座とされてきたTBS系「日曜劇場」が首位から陥落するという異変が起きた。東洋経済オンラインがまとめた「26年《春ドラマ視聴率ランキングTOP10》」によると、全作品で2桁視聴率を記録した作品がゼロと、全体の視聴率が伸び悩む厳しいシーズンとなった。
業界関係者によれば、従来は「日曜劇場」が高い視聴率を稼ぎ、その他の時間帯も一定の数字を確保する構図が長く続いてきた。しかし今回の春ドラマでは、日曜劇場の作品がランキングの上位に顔を出せず、代わって他局の長時間帯ドラマや配信原作出身の連続ドラマが台頭する結果となった。
「2桁視聴率の作品が一本も出なかったのは、ここ数年で初めてのことだ」と話すのは、在京キー局の編成担当者。この背景について、同担当者は「視聴習慣の多様化に加え、各局がリスク回避よりも大胆な挑戦にシフトし始めている」と分析する。実際、今期は異色の設定や実験的な演出を施した作品が多く、視聴者の間で話題を呼んだ作品も少なくなかった。
■日曜劇場の低迷と各局の健闘作
TBSの日曜劇場は過去数期にわたり、安定した視聴率でリーダー的存在だった。今回の春では、主演俳優の顔ぶれや脚本の題材が、SNSで意見が分かれる内容となり、結果的に数字に直結しなかったとみられる。一方、日本テレビ系やフジテレビ系の局からは、深夜枠の連ドラからスタートした話題作が急上昇し、トップ10入りを果たした。
■波乱の春、今後の戦略は
「視聴率だけがすべてではない」という声が業界内で強まる中、制作現場ではデジタル配信やTVerでの見逃し視聴を前提とした戦略が加速している。あるプロデューサーは「リアルタイム視聴率はあくまで指標の一つに過ぎず、総合的なリーチが重要だ」と強調する。今回の春ドラマランキングは、制作サイドと視聴者の関係が変わりつつあることを如実に示したと言えるだろう。