
給付付き税額控除と飲食料品の消費税減税を検討する超党派の社会保障国民会議で、与党と野党の立場の違いが明確になっている。特に消費減税をめぐっては、政府が来年4月から2年間限定で1%に引き下げる方向で検討を進め、与党が容認姿勢を示す一方、野党側は「結論ありきだ」と反発を強めており、調整は難航している。
国民会議の実務者会議は10日の会合から中間とりまとめに向けた本格的な意見交換を開始した。自民党の後藤茂之元厚生労働相は会合後、記者団に対し、2月の衆院選公約で「食料品消費税ゼロ」を掲げたことを「しっかり踏まえなければいけない」と語った。
その一方で、後藤氏は物価高対策として「早期に制度を実現する必要があるのではないか」との認識も示した。与党内では、公約の実現性と現実的な物価対策のバランスをどう取るかが課題となっている。
立憲民主党など野党側は、政府・与党が具体案を提示しないまま議論を進めていると批判。「結論ありきの進め方だ」として慎重な姿勢を崩していない。ある野党議員は「減税の対象や財源について十分な説明がない」と指摘する。
国民会議は月内に中間とりまとめを目指しているが、与野党の隔たりは深く、合意形成が図れるかは不透明だ。政府関係者は「今後の議論次第では、まとまらない可能性もある」と述べるなど、楽観を許さない状況が続いている。