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【ストライキとイタリアニタ】代表不在のW杯、低迷するアッズーリの再生はなるか

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Haruki Sato
ワールドカップ - 21 6月 2026

イタリアでは、鉄道の大規模なストライキが行われていた。列車が大幅に減便された混乱のなか、私はミラノの中央駅でヴェネツィア行の高速特急を待っていた。

ご存知のように、イタリアは今大会も本選への出場を逃している。私の錯覚かもしれないが、「サッカーの話をしたくない」、そんな雰囲気が街全体に漂っている。

拙著『サッカーとイタリア人』(2008年 光文社新書)を書いたとき、アッズーリ(イタリア代表の愛称)は、ワールドカップのディフェンディングチャンピオンだった。あのときはまだ、イタリア人にとってワールドカップは、4年に1度の国を挙げての国民行事だった(テレビ視聴率が80%近くになることも)。それが今や、他国の代表のプレーを傍観するための屈辱の祭りに成り下がって3回目となる。

不運が重なった末の敗退。3度目ともなれば、もはやそんな言葉も虚しい弁明にしか聞こえない。イタリアの人々も、今回の敗退は、それが単なる不幸な星の導きだとは思っていない。明らかな実力不足。それが、今のカルチョの現実。誰もがそのことを認めざるを得なくなっている。

中央駅から、久しぶりに『コリエレ・デッラ・セーラ』紙のスポーツ記者、アリアンナ・ラヴェッリと連絡をとってみた。彼女とは、長友佑都選手がインテルでプレーしていた頃、練習場やスタジアムでよく一緒に仕事をした。彼女は、どんな思いでアッズーリのいない3度目のワールドカップを迎えているのだろうか。

「ワールドカップ本大会出場を逃すことはイタリア人にとっていわば“国家的な災害”。3度も続けて逃せば、アッズーリが本大会で躍動する姿を観たことがない世代がすでに出始めてきている。4度の優勝を誇る代表の伝統とも呼べるものが、受け継がれず消えていく危険性が出てきたわけ。代表が弱ければ、自分たちへのサッカー、“カルチョ”への誇りも失われていく。再生へのエネルギーがどんどん小さくなっていく。私が危惧しているのは、むしろそちらのほう」

イタリアでは、子供たちのカルチョ離れが叫ばれて久しいという。かつての「サッカーしかなかった時代」に比べ、今のイタリアの親たちは、子供に多くのスポーツを経験させたがる。テニスのヤニック・シナー、F1ドライバーのキミ・アントネッリに代表されるように、他競技ではイタリア勢の躍進が目立つ。

個人的にも思い当たる節がある。かつてオリンピックの際に、イタリアの柔道代表、空手代表などの通訳を務めさせてもらったが、東京オリンピックでは空手組手のルイージ・ブザ、パリ・オリンピックでは、柔道女子78級のアリーチェ・ベッランディが金メダルを手にした。世界の頂点への挑戦を微力ながらサポートできたことは私にとっても大きな経験だった。「礼儀が身につく」という理由で、子供に日本の武道を学ばせたがる親も増えてきている、そんな関係者の声もよく聞いた。

乗るはずの列車の表示はまだ出ない。アリアンナともう少しだけ話せそうだ。

「先日、U-17代表の欧州選手権ではイタリアが優勝した。その年代くらいまでの育成は悪くない。ただ、その後の伸びが急速に衰える。戦術には詳しくても技術がついていかない。かつてのアッズーリにあった粘り強い守りやここぞというところでの決定力。一般の社会でも言われているけれど、若者のイタリアニタ(イタリアらしさ)がサッカーの世界でも喪失してきているの」

戦術で思い出したが、イタリアは、ブラジル代表のアンチェロッティ、トルコ代表のヴィンチェンツォ・モンテッラ、ウズベキスタン代表のファビオ・カンナヴァーロと3人の自国出身の指揮官を本大会に送り込んでいる。一方、“本国”のA代表の監督はまだ正式には決まっていない。4月、ボスニア・ヘルツェゴビナとのPOに敗退後、連盟会長のカブリエーレ・グラヴィーナ氏が辞任。イタリア魂の注入役として招聘された、ジェンナーロ・ガットゥーゾ前監督もベンチから去った。現在は、それまでU-21代表を指揮していたシルヴィオ・バルディーニが暫定的に指揮を執っている。

新監督が決まるのは、6月下旬、連盟の次期会長選挙の後だという。

「新監督の有力候補には、ロベルト・マンチーニ、アントニオ・コンテといった再登板の監督の名が挙がっている。あとは、選手として監督としてイタリアでの経験も豊富なペップ・グアルディオラも候補になっているけれど……。外国人監督となると1960年代のエレーニオ・エレーラ以来となる」

6月初めのルクセンブルク、ギリシャとの親善試合でアンダー世代の若手を大幅に抜擢し2連勝を重ねたバルディーニについても、周囲からは『もう少し続けさせてみてはどうか』という声が出ていると聞く。

マンチーニ監督には、インテルの取材時代にお世話になった。2019年のユーロではチームを優勝させたが、2022年のカタール大会ではPOで予選敗退の憂き目を味わった。「古い守衛隊長では城はさらに崩れる」という人もいるが、現在のイタリア代表の火中の栗を拾える人物はそう多くはない。

駅の端で小さな歓声が挙がった。大型テレビでメキシコ対南アフリカの中継が始まったようだ。ストライキのなか、ようやく何本かの列車が動き出している。なんとか今日中にヴェネツィアにたどり着きたい。

「今後、かつてのように我々国民を高みへと引き上げてくれるスーパースターがカルチョの世界に現れるのか心配でならない」。バッジョ、マルディーニ、トッティ、デル・ピエロ、カンナヴァーロ、ブッフォン……脳内でアリアンナの声と今挙げた選手たちの顔がまじり合う。

ワールドカップで4度の優勝を誇る“青き軍団”の復活はいつか。そのとき、彼らはどんなサッカー、どんな“イタリアニタ”を披露してくれるのか。そんな夢想を繰り返しながら、私は乗車デッキの階段に足をかけた。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、Soccer Kingの記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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