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静岡県の鈴木康友知事がリニア中央新幹線静岡工区の着工を7月にも容認する可能性があることが23日、明らかになった。鈴木氏は同日の県議会で「着工の判断に必要な材料は着実に整いつつあると認識しており、それほど遠くない時期に何らかの考えをお示しできるものと考えている」と述べた。順調に進めば年内の着工も視野に入る。
JR東海と県は今年3月、大井川の水資源、トンネル工事で発生する土、南アルプスの生物多様性の3分野にわたる28項目の対話を完了した。鈴木氏は着工容認の前提として住民の理解醸成を挙げており、同社は5月26日から今月22日まで、静岡市のほか大井川流域10市町で住民説明会を計22回実施した。鈴木氏は「説明会が大井川流域住民などに寄り添ったものであったと感じている」と一定の評価を示し、同社からの報告なども踏まえて理解の進み具合を確認するとした。
静岡工区の着工に向けて必要となる法的手続きについても、鈴木氏は「県との調整はもとより、静岡市との間でも鋭意調整を進めているとJR東海から聞いている」とした。法的手続きの完了のめどがつけば、県はJR東海との間で県条例に基づく自然環境保全協定を結ぶ見通しで、これが県としての着工容認となる。
リニア中央新幹線は東京、名古屋、大阪の三大都市圏を結ぶ新路線だ。東京・品川―名古屋間は最速40分、品川―大阪間は1時間7分となる。
静岡工区は約8.9キロの区間で、山梨、静岡、長野の3県にまたがる南アルプストンネルの一部。静岡県の川勝平太前知事はトンネル掘削による大井川の流量減少などの懸念を理由に着工を認めず、JR東海は2024年3月、品川―名古屋間の27年開業を断念した。