t>

防衛やAI向けデータセンター需要を背景に、三菱重工業が業績好調を維持しつつも、株価は一進一退の展開が続いている。同社は防衛関連事業だけでなく、ガスタービン事業やアフターサービス強化にも注力しており、これらの成長領域が今後の収益拡大の鍵を握ると見られている。
三菱重工の2024年度通期業績は、売上高が過去最高を更新し、営業利益も大幅に増加した。特に防衛分野では政府の防衛費増額を受けて受注が拡大し、加えて生成AIの普及に伴うデータセンター向けの電力需要増加がガスタービン事業を後押ししている。
ガスタービンは発電用として世界的に需要が高まっており、三菱重工は高効率な大型ガスタービンで強みを持つ。しかし、同社の課題は製品販売後のアフターサービス(メンテナンスや部品交換)の収益性にある。現状ではサービス収入の割合が競合他社に比べて低く、利益率向上の余地が大きい。
三菱重工はアフターサービスのテコ入れとして、デジタル技術を活用した遠隔監視システムの導入や、部品在庫の最適化によるダウンタイム短縮を進めている。これにより顧客の運用効率を高めつつ、自社の継続収入を拡大する戦略だ。業界アナリストは「サービス事業の利益率が製造事業の2倍以上になる可能性がある」と指摘する。
株価は好業績にもかかわらず一進一退を続けており、市場は短期的なバリュエーションと中長期的な成長期待の間で迷っている。三菱重工がガスタービンとアフターサービスでどこまで利益率を改善できるかが、今後の株価上昇の決め手になると見られ、投資家の注目は集まっている。