
ボクシングのダブル世界戦が2日、東京ドームで行われ、世界スーパーバンタム級4団体タイトルマッチで元世界バンタム級2団体統一王者の中谷潤人(M・T)は統一王者の井上尚弥(大橋)に0-3の判定で敗れた。
絶対王者には届かなかった。中谷は「歩んできた僕のストーリーというものをしっかり発揮して勝利したい」と4本のベルトを束ねる井上尚に果敢に挑んだが力負けした。試合終了後、笑顔で井上尚と抱き合った28歳は、何度も両手を合わせてリングを去った。
長身を生かし、距離を取って戦いを進めた。防御面では有効だったが、攻め手が足りなかった。中盤以降は攻勢を強めて相手の左目を腫らしたが、頭部接触で額から流血する不運もあり、序盤に失ったポイントを取り戻すまでには至らなかった。33戦目で初の黒星を喫した。
中学卒業後に単身渡米した中谷は、米国仕込みのサウスポーとして破壊力抜群の左で次々と強敵を倒し、「井上尚に勝てるとしたら中谷しかいない」と言わしめるまでに成長した。この一戦に向け米ロサンゼルスで合宿を積み、勝利へのイメージを膨らませたが、「(井上尚は)ボクシングをつくっていくうまさを感じた」と話した。その背中は遠かった。
全勝対決で強さを見せつけた井上尚弥は「今夜勝つのは僕です」と試合前から語っていた通り、実際に実行してみせた。世界戦での連勝を28に伸ばし、圧倒的な実力を証明した。