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防衛銘柄として株価が急騰した三菱重工だが、2026年度の防衛・航空分野の受注高が前年度比で減少する見通しが明らかになり、投資家の間で手じまい売りが広がっている。過熱した市場心理を冷ます形となったが、同社の事業全体に悲観論が広がっているわけではない。
AIやデータセンターの拡大に伴う電力需要の急増が、発電所の中核機器であるガスタービン事業に追い風を吹かせている。脱炭素社会への移行が進む中でも、安定した電力供給を支えるガスタービンの需要は中長期的に堅調とみられ、三菱重工はこの分野で高いシェアを誇る。
西尾浩CFOは、ガスタービン事業の将来的な成長について明確なビジョンを示す。特に、大型ガスタービンの受注台数で2030年には累計300台超を目指すという野心的な目標を掲げ、既存の設備更新や新興国市場の開拓がけん引役になると説明する。
同社のガスタービンは、高い発電効率と水素混焼など脱炭素対応技術で競争力を強めており、欧米や中東の主要電力会社からの引き合いが増加している。西尾CFOは「電力会社の設備投資が世界的に活発化している」と述べ、需要拡大を確信している様子だ。
三菱重工は、防衛事業の収益変動をガスタービンなどエネルギー関連事業で補完する構造を強固にしている。今後の成長シナリオは、ガスタービンの量産効果による収益向上と、水素サプライチェーンなど新技術の実用化にかかっている。