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AIをめぐるセキュリティ攻防が注目される中、見落とされがちな盲点があると筆者は指摘する。それは、多くの経営者がサイバー攻撃を「IT部門の問題」と捉え、自らの経営課題として認識していないことだ。
実際、数々のサイバー被害を分析すると、技術的な脆弱性以上に、経営層の関与不足やリスク認識の欠如が被害を拡大させている。攻撃者はAIを使い、これまで以上に巧妙で迅速な攻撃を仕掛けてくる。
そこで注目したいのが、技術者のバイブルとも呼ばれる「OWASP Top 10」だ。これはWebアプリケーションの主要なセキュリティリスクを10項目にまとめたもので、経営者が自社のシステムの弱点を把握する上でも有効な指標となる。
OWASP Top 10には、インジェクションや認証の失敗、機密データの露出、設定ミスなど、実際に多発する脅威がランキング形式で示されている。これらはどれも技術者だけの問題ではなく、投資判断や事業戦略に関わる経営課題でもある。
経営者がOWASP Top 10を活用するには、まず自社のシステムがどのリスクに該当するかを確認し、優先順位をつけて対策予算を配分することが重要だ。セキュリティ対策はもはやコストではなく、企業の存続を左右する経営戦略の一部なのである。