【ファラオの復権 アラブの春10年】(下)息ひそめる同胞団

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Aiko Yamamoto
経済 - 09 May 2026

エジプトの政府系紙アハバルは1月中旬、同国のシーシー政権が敵視するイスラム原理主義組織、ムスリム同胞団の海外や獄中にいる幹部が、多額の資産や外国企業の多数の株を保有していると報じた。

清貧を旨とする同胞団は、団員の会費以外に運営資金は存在しないという建前だが、幹部の蓄財情報は組織内の分断を図る政権側の思惑を浮き彫りにする。

大統領シーシーは国防相だった2013年、軍を率いて同胞団出身の大統領モルシーを拘束し強制的に排除。幹部も根こそぎ逮捕し、百万人ともいわれる団員は沈黙に転じた。

14年に発足したシーシー政権は16年、同胞団思想の拡散を防ぐため、国内のモスク(イスラム教礼拝所)の金曜礼拝で指導者が行う講話の内容を画一化した。公然と支援する国が存在するため、警戒を緩めない。

エジプトで起きた同胞団と軍の対立は「イスラムの教えを政治に反映すべきか否か」をめぐる衝突であり、地域を巻き込む争いに発展した点が特徴的だ。

中東の衛星テレビ、アルアラビーヤによると、13年以降にエジプトを脱出した同胞団員のうち、トルコは最大3万人、カタールは1万人を受け入れた。

トルコの大統領エルドアンは熱心なスンニ派が支持基盤で、同胞団との連携は「イスラム世界の盟主」を目指す自身の立場強化につながる。カタールが同胞団を保護したのは、ペルシャ湾岸の兄貴分であるサウジアラビアなどに対して存在感を誇示する目的だったとみられる。

あらゆる法の解釈をイスラム教に求める同胞団の思想は、君主制という世俗のシステムに基盤を置くサウジなどの湾岸諸国とは水と油の関係にある。カタールはこれを逆に利用した格好だが、シーシー政権やサウジは17年、カタールに同胞団との絶縁を求めて断交。対立の構図が定着した。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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