
米連邦準備制度理事会(FRB)が8日公表した金融安定報告書で、米イランの交戦を踏まえた地政学リスクや石油危機への懸念が市場関係者の間で急拡大していることが明らかになった。人工知能(AI)関連のリスクへの警戒も広がっている。
FRBは米国の金融の安定性に対する短期的な懸念を市場関係者に聞き取り、半年に1度、報告書を公表している。今回の調査は、米イスラエルとイランの交戦開始後の3、4月に実施された。
地政学リスクを脅威として挙げた割合は、昨年11月の報告書の48%から75%に上昇した。石油危機については、0%から70%へと急激に増加した。エネルギーの長期的な供給途絶や、これに伴う高インフレへの警戒感が強まっている。
インフレ圧力により、経済成長が鈍化する中でも中央銀行が引き締め的な金融政策を迫られる恐れがあるとの指摘も報告書に盛り込まれた。市場参加者は、エネルギー価格の高騰が景気後退を招くリスクを懸念している。
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