ゲーム依存と趣味ゲーマー、脳への影響に差——100人超調査で判明

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Kenji Watanabe
国際 - 12 May 2026

ハンガリーのエトヴェシュ・ロラーンド大学などの研究チームは、ゲームに依存している人と趣味として楽しんでいる人とでは、認知能力に明確な差があるとの研究結果を発表した。長時間プレイでも、その動機や制御状態によって脳への影響が異なる可能性が示された。

本記事は研究論文メディア「Seamless」を主宰する山下氏が執筆し、イラストや漫画は同メディア所属のアーティスト・おね氏が担当する連載「Innovative Tech」の一部。世界中の最先端研究を独自視点で厳選し解説している。

ビデオゲームは長らく「脳に悪い」「時間の無駄だ」と言われてきた。しかし研究チームは、そうした悪影響の多くはゲームそのものではなく、ゲーム障害—自分で制御できなくなった依存的な状態—に起因する可能性が高いと指摘する。

そこで研究チームは、ゲーマーを一括りにせず、依存的にゲームをする人と趣味で楽しむ人とで認知能力にどのような違いがあるのかを調査した。なお、分析対象からは週0時間超14時間未満のプレイヤーを除外している。

被験者は「IGDT-10」というスクリーニング尺度を用いて、レクリエーションゲーマー群とゲーム障害リスク群に分類された。IGDT-10は10項目の自己報告式質問紙で、DSM-5(米国精神医学会の診断基準)に対応する。

質問内容は以下の通り:ゲームの優先度、ゲームができないときの症状、耐性、制御不能、関心喪失、問題を認識し続けるにもかかわらずプレイ、騙し、気分転換、人間関係や仕事への悪影響、リスクの無視—の10項目。

各質問に対して「全くない(0)」「時々ある(1)」「頻繁にある(2)」の3段階で回答。「頻繁にある」と答えた場合のみ基準を満たすとカウントされ、5つ以上で「ゲーム障害リスクあり」と判定。なお質問9と質問10はDSM-5の同一基準に対応し、両方に該当しても最大1点となる。

実験では、ワーキングメモリ、抑制コントロール、認知的柔軟性といった実行機能と、無意識のうちにパターンを覚える「潜在的系列学習」の能力を測定。Go/No-Go課題、数唱課題、カウンティングスパン課題、N-back課題など複数の神経心理学的テストを実施した。

結果、ゲーム障害リスク群はワーキングメモリ容量が低下していた。数唱課題では非ゲーマー群より有意に低下し、カウンティングスパン課題では非ゲーマー群とレクリエーションゲーマー群の両方より低下した。

また、1-back課題において誤ったタイミングで反応するミス(お手つき)が多く、より衝動的な反応スタイルを示した。一方、レクリエーションゲーマー群は非ゲーマー群より標的刺激を見逃さず的確に反応でき、注意制御能力の高さがうかがえた。

ただし、潜在的系列学習の能力には3群間で明確な差は見られなかった。これはゲーム障害になると無意識の習慣的処理に偏るという従来の予想に反し、依存的なゲーミングの背景が単純な習慣化だけでは説明できないことを示唆する。

これらの結果は、認知機能の低下がゲームのプレイ時間そのものによるのではなく、行動制御ができなくなるゲーム障害という状態に特有であることを示している。娯楽としての適度なプレイは認知問題を引き起こさず、注意力向上などの恩恵をもたらす可能性がある。

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編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、ITmedia NEWSの記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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