
アジア開発銀行(ADB)の年次総会は6日、ウズベキスタン・サマルカンドで閉幕した。ホルムズ海峡の事実上封鎖が続く中、中東への石油依存度が高いアジア諸国が経済の先行きへの不安を共有。日本はADBと連携してエネルギー構造の転換や中小企業の資金繰りを支援すると約束した。
南太平洋の島国ツバルは途上国を代表し「石油備蓄が1カ月分しかない国もあり家計や製造業に影響が出ている」と訴えた。同国は気候変動の影響も深刻で、エネルギー安全保障への懸念を強く表明した。
日本は片山さつき財務相が出席し、再生エネルギーへの転換などを支援する枠組み「ACCEL(アクセル)」を立ち上げたと明らかにした。この枠組みではADBと協調し、アジア全域でのクリーンエネルギー投資を促進する方針だ。
会期中には東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、中国、韓国の財務相・中央銀行総裁会議も開催された。地域の金融協力を強化する目的で、安定した資本市場の構築に向けた議論が行われた。
共同声明で「中東の紛争激化が地域経済の見通しに対するリスクを高めている」と指摘し、中国の石油輸出制限などを念頭に多国間主義や多角的貿易体制の維持を確認した。(共同)