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米半導体メモリー大手マイクロン・テクノロジーの時価総額が先月、株式市場で初めて1兆ドル(約161兆円)を突破した。生成人工知能(AI)向け半導体メモリー需要の急拡大が株価上昇を支え、これまで利益率の低い「脇役」とみられてきたメモリーがAIブームの新たな主役に浮上しつつある。今月24日に発表された好決算は25日の日経平均株価の大幅上昇要因となった。
AI向け半導体では、これまでエヌビディアの画像処理装置(GPU)が象徴的存在だった。しかし生成AIの高度化に伴いデータセンター建設が世界的に拡大する中、GPUを動かす高速メモリー需要が急増。膨大なデータを高速処理する「広帯域メモリー(HBM)」と呼ばれる半導体の重要性が急速に高まっている。
ウォールストリート・ジャーナル紙によると、マイクロンは急増する需要に生産能力が追いつかず、主要顧客向けには必要量の半分から3分の2程度しか供給できていない。この供給逼迫が、同社の株価をさらに押し上げる要因となっている。
株価は5月26日に896ドル近辺まで上昇し、昨年末と比べ3倍超となった。特に5月だけで7割超の値上がりを記録しており、市場はメモリー半導体の需給バランスに大きな注目を集めている。
AIブームの恩恵はGPUだけでなく、当コモディティー製品と見なされてきたメモリー市場にも波及している。今回のマイクロンの時価総額1兆ドル突破は、半導体業界の勢力図が変わりつつあることを示す象徴的な出来事と言えるだろう。