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スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は8日、世界の軍備管理や核軍縮に関する年次報告書を公表し、世界に実戦配備されている核弾頭が1月時点の推計で4012発となり、前年同月比で100発増えたと指摘した。報告書は、核保有国が核兵器の近代化などを通じて核戦力を強化し続け、通常兵力による紛争が核使用に発展する「核エスカレーション」の潜在リスクが高まっていると警告した。
報告書によると、米露英仏中の核保有5大国にインドとパキスタン、イスラエル、北朝鮮を加えた計9カ国が保有する核弾頭の総数は1万2187発(退役済みも含む)。このうち、5大国およびインドが核弾頭を実戦部隊に配備。6カ国が配備する4012発の半数を超える2100~2200発が弾道ミサイルに搭載され、高度な即応態勢にあるとした。
各国の核弾頭配備数は、ロシアが78発増の1796発。米国が1770発で続き、フランスが280発、英国が120発。米仏英は前年同月と同数だった。
中国は10発増の34発。保管中を含めた保有数は20発増の620発となった。インドは新たに12発を実戦配備し、戦略原子力潜水艦に搭載して海中でミサイル発射態勢を維持する抑止哨戒任務を実施している可能性があると分析した。
北朝鮮に関しては、実戦配備はしていないものの約60発の核弾頭を完成させたとしている。また、少なくとも計90発を製造できる核分裂性物質を保有しているとした。加えて、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「火星20」といった新型ミサイルの開発を着々と進めていると指摘した。
報告書は世界の核弾頭の総数について、米露が退役済みの核弾頭を解体しているため、わずかに減少傾向にあると指摘。ただ、解体ペースは落ちており、新たな核弾頭が追加されて弾頭総数が増加に転じる可能性が高いとした。実戦配備されず保管中の核弾頭は、31発増えて5733発になったとしている。
また、米露の新戦略兵器削減条約(新START)が今年2月に失効するなどして軍備管理の枠組みが形骸化し、核保有国の秘密主義的傾向が強まって保有状況の評価が妨げられていると懸念を示した。