t>
TRENDING

「ろくもん」のトンネル演出、抹茶でも醒めぬ酔い 令和阿房列車・第二列車

1 minutes reading View : 132
アバター画像
Haruki Sato
経済 - 18 6月 2026

戸倉駅を14時4分に出発してしばらくすると、「ろくもん」はいきなりスピードを緩めた。何か事故でも、と一瞬心配したが、さにあらず。長野—軽井沢間で、唯一のトンネルである葛尾トンネルに入ったのだ。

女性乗務員のリンドウさん(仮名)が名調子で説明する。「葛尾トンネルの全長は、東京スカイツリーとほぼ同じ635メートルです。普通の電車なら30秒で駆け抜けますが、『ろくもん』は、ゆっくりゆっくり走ります。どうぞ夜行列車の雰囲気をしばしお楽しみください。写真もお撮りしますよ」

乗客が我も我もとスマートフォンをリンドウさんに渡す。言われてみれば、今はなきブルートレイン「北斗星」の食堂車にタイムスリップしたかのような雰囲気だ。「何の変哲もないトンネルを活かしたアイデアの勝利ですね」と、サンケイ2号君が思わず膝を打った。

左手に「ろくもん」ゆかりの上田城が間近に見えてくると、これまたリンドウさんが、身ぶり手ぶりよろしく真田家のあれこれを解説してくれた。「沿線紹介などは、車内放送を使わないんですね」とサンケイ3号君が珍しく鋭い指摘をする。

上田まで同乗してくれたしなの鉄道の何樫さんは、「それが『ろくもん』の流儀なんです」とさらりと言う。上田駅を出ると、和食コースの締めに抹茶と和菓子が出てきた。酔いを醒ますのに苦みはもってこいである。

島崎藤村の「小諸なる古城のほとり」で有名な小諸駅にしばし停車。まだ新幹線が長野まで開通していなかったころ、特急あさまが停車した小諸駅は大いに賑わっていた。映画「男はつらいよ」の第40作「寅次郎サラダ記念日」でも駅前のシーンが出てくる。

いまや鄙びた駅になってしまったが、駅員だけでなく乗客や子供たちの熱烈なお手振りに見送られた。日頃、会社でも家でもあまり感謝されない3人が感涙にむせびつつ、大きく振り返したのは言うまでもない。

信濃追分あたりで浅間山の雄姿を拝んだはずなのだが、記憶にない。抹茶をもってしても醒めきってなかったようだ。15時48分、定刻通り終着の軽井沢駅に到着した。

下車しておしまい、ではなくておまけがあるのが「ろくもん」の真骨頂。明治43年に建築された旧軽井沢駅舎(平成12年に復元)の貴賓室に招き入れられ、コーヒーのもてなしを受けた。

「観光列車は、車両のアメニティーや料理の質がすべてではなく、知恵と工夫と人の温かさにかかってるんですね」と、旅の余韻にひたる2号君が感動のうちに締めくくったところで、第二列車はおしまい。おまちかね元祖サンケイ君が登場する第三列車は明日のこころだぁ!(コラムニスト 乾正人)

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
Share Copied

Trending Post