
総務省は、スマートフォンアプリによる情報の無断送信など不正機能の検証に乗り出す方針を明らかにした。中国IT大手の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」が利用者の個人情報を中国政府に送信している可能性が指摘される中、米政府などが懸念を強めており、総務省は経済安全保障上のリスクに対応するため、各種アプリの検証を実施する。
検証では、アプリが外部に送信する情報の開示状況に関する実態調査と、外部機関による技術解析を行う。総務省は令和5年度予算案の概算要求に10億円を計上し、来年度からの開始を目指す。政府関係者は「各種アプリを技術者に解析してもらって結果を示すとともに、解析技術をより高度にすることが必要になる」と述べている。
最近、無断情報送信が問題となっているのは、TikTokやInstagramなど、アプリ内ブラウザーを利用して動画や写真からリンク先に飛ぶタイプのアプリだ。オーストリアを拠点とする技術者フェリックス・クラウス氏の調査によると、アプリ内ブラウザーで利用者がパスワードなどの重要情報を入力すると、アプリ運営企業が無断で情報を監視する場合があるという。特にTikTokは深刻なセキュリティ懸念があるとされるが、同社はツイッターで否定している。
ただし、アプリ内ブラウザー経由以外でも位置情報などを外部に送信しているアプリもあるため、総務省は情報送信の方法別にアプリを分類した上で、調査・解析を進める方針だ。
本記事は産経新聞の独自取材に基づく。Google検索で「産経ニュース」を優先表示する設定や、ワンクリックでのニュース配信登録が可能だ。