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欧州連合(EU)欧州議会の経済・通貨委員会は23日、キャッシュレス決済に対応した「デジタルユーロ」の創設に向けた関連法案を承認した。これは欧州中央銀行(ECB)が2029年にも計画する発行に向けた重要な前進であり、実現すれば日本銀行や米連邦準備制度理事会(FRB)など日米欧の主要中央銀行で初めての公式な中央銀行デジタル通貨(CBDC)となる。
承認された法案は、デジタルユーロの法的枠組みやプライバシー保護、個人・企業が利用できる上限額などについて定めている。ECBはすでに技術的実験を進めており、2025年秋にも詳細な設計案を公表する見通しだ。
デジタルユーロは、民間の決済サービスに依存しない安全で普遍的な電子的支払い手段として構想されている。特に、現金の利用が減少する中で、中央銀行が発行するデジタル通貨が金融システムの安定と支払いの選択肢を確保する役割を果たすと期待されている。
しかし、金融業界からは預金流出や銀行の資金調達への影響を懸念する声も上がっている。法案では、個人が保有できるデジタルユーロの上限を3000~4000ユーロ程度とする案が検討され、金融仲介機能への悪影響を抑える仕組みが盛り込まれた。
今後、欧州議会本会議での採決と、EU加盟国との最終交渉を経て正式に法制化される。成立すれば、ECBは直ちに発行準備に入り、段階的に導入を進める。ドイツやフランスなど主要国は早期実現を支持している一方、オーストリアなど一部の国は慎重姿勢を示しており、調整が続く見通しだ。