
「オールドメディア」という言葉には抵抗がある。産経新聞も「オールドメディア」であるからだ。伝統的なメディアという意味ならともかく、昨今の「オールドメディア」という言葉には「偏向している」「時代遅れ」というネガティブが含まれている。
ただ、最近の政治報道をみると、そう批判されても仕方がないところがある。その代表的な例が朝日新聞の「人違い」報道と、毎日新聞の「焼き魚定食」報道である。
朝日新聞は3月1日付「悩める新人教育 自民執行部、SNSにピリピリ」の記事の冒頭のエピソードで、萩生田光一幹事長代行が着座のまま名乗らずに質問した比例選出の男性議員に対し、「『その態度はちょっと失礼じゃないか』」ととがめられたと報じた。
結論から言うと、この発言の主は萩生田氏ではなかった。朝日新聞は萩生田氏に取材し、本人が否定しているにもかかわらず、複数から証言をとったとして萩生田氏の発言として報じた。
毎日新聞の「焼き魚定食」報道も、根拠の薄い憶測に基づくとの批判がある。こうしたファクト軽視の願望報道の繰り返しが、伝統的メディアへの信頼を損ない、「オールドメディア」という批判を現実のものにしている。