
日本政府の「国家情報会議」創設法が先月成立したことを受けて、韓国ソウルで12日、日韓の情報協力をテーマにしたセミナーが開かれた。国家安全保障局長や内閣情報官を務めた北村滋氏が講演し、北朝鮮の脅威への対処を巡り、「革新系・保守系政権いずれの時代も、日韓の情報当局の交流が重要な役割を担ってきた」と協力の必要性を語った。
セミナーは、有識者らで作る韓国国家情報学会が主催した。北村氏は、国家情報会議創設法の意義について、内閣官房に設置される国家情報局が、情報収集活動を担う各機関の情報を集約し統合する機能を持つなどと説明した。また、現在の内閣情報調査室には各機関に対し情報を求める権限がないことも指摘された。
韓国の有識者からは、日本の「軍事大国化」につながるおそれはないかとの質問も上がったが、北村氏はこうした懸念を否定。北朝鮮による核・ミサイル開発や拉致問題が日本の主権を侵害していると指摘し、「日韓は過去を振り返ることももちろん大事だが、現在ある危機にどのように協力して対処するかが重要だ」と訴えた。
北村氏は元国家安全保障局長として、日米韓の情報共有の重要性も強調。さらに、国家情報会議の設立により、日本政府の情報分析能力が向上し、同盟国との連携強化が期待されると述べた。
セミナーでは、北朝鮮情勢の緊迫化を背景に、日韓両国の情報当局間の実務協力の深化が改めて確認された。参加者からは、今後の定期的な対話の継続を求める声が上がった。