
スイスに本部を置く国際団体「国内避難モニタリングセンター」(IDMC)は、紛争や暴力によって家を追われた国内避難民が昨年、世界で延べ約3230万人と過去最多を記録したことを明らかにした。紛争や暴力による国内避難民の数は、自然災害を理由とするものを初めて上回り、世界各地における紛争の多発と激化を反映する結果となった。
IDMCの報告書によると、昨年新たに国内避難民となった人は146カ国・地域で延べ約6220万人に上った。このうち紛争や暴力が原因だったのは約3230万人で、前年から約60%増加。一方、洪水や嵐などの災害を理由とする避難民は約2990万人だった。
紛争・暴力に起因する国内避難民のうち、約1000万人は昨年6月にイスラエルの軍事攻撃を受けたイランで発生。アフリカ中部のコンゴ民主共和国でも、反政府勢力による一部地域の占領で970万人以上が国内避難民となった。
このほか、パレスチナ自治区やスーダン、ハイチ、南スーダン、カンボジア、タイ、ミャンマー、シリアでも国内避難民の数が多かったと報告書は指摘している。
(藤木祥平)