
化粧品メーカーのマンダムは24日、大阪市内で臨時株主総会を開催し、上場廃止に向けた手続きとなる株式併合などの議案が可決されたと発表しました。今回の決定により、同社は5月15日をもって東京証券取引所プライム市場から上場廃止となる見通しです。経営陣による自社買収(MBO)を目指す同社にとって、今回の総会決議は非上場化への最終的な段階をクリアしたことを意味します。老舗化粧品メーカーとして知られる同社は、新たな経営体制のもとで再出発を図ることになります。
今回の非上場化の背景には、経営陣による迅速な意思決定と中長期的な成長戦略の実行を可能にする狙いがあります。マンダムは提携する英系企業とともに、昨年からMBOに向けた準備を着実に進めてきました。株式市場の短期的な評価に左右されることなく、抜本的な事業構造の改革に取り組むための環境を整えることが目的です。経営陣は、非上場化によって経営の柔軟性を高め、競争が激化する化粧品業界での生き残りを図ります。
このMBOに向けた具体的な動きとしては、昨年9月から今年2月にかけて株式公開買い付け(TOB)が実施されました。このTOBはマンダムと連携する英系投資企業が主体となって進められ、市場から広く株式を買い集める形式で行われました。結果として、議決権ベースで約7割に相当する株主がこの買い付けに応じたことが明らかになっています。この高い賛成率が、本日の臨時株主総会におけるスムーズな議案可決の背景となりました。
株主総会で株式併合が可決されたことを受け、今後は少数株主が保有する株式を整理するスクイーズアウトの手続きが進行します。5月15日の上場廃止をもって、マンダムの東証における長い上場企業としての歴史に一旦の区切りが打たれることになります。市場関係者の間では、同社が非上場化によってどのようなブランド戦略の転換を図るのかに注目が集まっています。今後は公開企業としての義務から解放され、より機動的な事業展開が可能になることが期待されています。
近年の日本市場では、マンダムのようにMBOを選択して非上場化する企業が増加傾向にあります。グローバルな競争環境が激化する中で、上場維持コストの削減や迅速な経営判断を優先する企業が増えていることが背景にあります。マンダムもこの潮流に乗り、非上場化という選択を通じて企業価値の再構築を目指す道を選びました。同社が非上場化後にどのような成長軌道を描くのか、業界内外からの関心は今後も続きそうです。
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