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大学生の「不登校」が静かに広がっている。企業の採用活動にも影響する深刻な問題でありながら、小中高校と異なり大学では把握が遅れがちだ。とりわけ近年は入学時の学力や意識が多様な学生が増え、従来の一律の大学教育ではつまずきを早期に発見できないケースが目立つ。
こうした状況を背景に注目されているのが、AIによる中退予測だ。学生の登録情報や成績、欠席記録などのデータを分析し、中退リスクを数値化する手法である。ある大学の取り組みでは、高精度で要注意学生を洗い出すことが可能になったとされている。
予測モデルが示す傾向は明確だ。まず「欠席」は入学直後から増える学生ほどリスクが高まる。次に「成績」は初年度前期で単位を落とすと、その後の意欲低下につながりやすい。そして「高校タイプ」も無視できない指標となる。たとえば大学受験に特化したカリキュラムでない高校の出身者は、大学の授業形式に適応できず孤立しやすいという。
ただし、高校タイプの影響は学力不足を意味するものではない。大学の「当たり前」に乗れず、サポートに結びつかないことが問題だ。つまり、入学者の立場に立ったケアがなければ、AIで予測できたとしても救いにはならない。
必要なのは、入学前後からの継続的なケアである。成績や欠席の変化をAIで見える化し、教員やチューターが早い段階で面談を行う。多様な学生を受け入れる時代だからこそ、大学には「入学者のケア」という視点が一層求められている。