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奈良県平群町のメガソーラー開発を巡り、住民が林地開発許可の違法性を訴えた裁判で、大阪高裁は開発許可の取り消しを命じる逆転勝訴判決を言い渡した。一審の奈良地裁が住民側の請求を棄却したのに対し、高裁は許可の判断に重大な誤りがあったと指摘した。
この訴訟は、平群町内の山林約10ヘクタールを造成して出力約9メガワットの太陽光発電所を建設する計画をめぐり、地元住民27人が2017年に林地開発許可の取り消しを求めて提訴したもの。一審は2020年、開発による環境影響は想定範囲内とする町側の主張を認めたが、住民側は控訴していた。
住民側は裁判で、大規模な造成による土砂崩れのリスクや、景観の悪化、生態系への影響を具体的に指摘。特に、開発予定地がため池の上流に位置し、豪雨時の土砂流出で下流域に被害が及ぶ可能性を強調した。また、町の審査が不十分で、必要な調査を欠いていたとも主張した。
大阪高裁は2023年、許可の取り消しを命じる判決を言い渡した。判決理由で高裁は、開発によって土砂災害の危険性が高まる具体的な懸念があるにもかかわらず、町が十分な検討をせずに許可したのは違法だと判断。開発許可の前提となる森林保全の視点が欠落していると批判した。
この判決は、メガソーラー開発に厳しい目が向けられる中で住民側の主張が認められた異例の事例として注目される。全国で同様の紛争が相次ぐ中、判決は自治体の審査基準の見直しや住民参加の重要性を改めて問いかけている。町は今後の対応を検討する方針で、開発事業者は最高裁への上告も視野に入れているとみられる。