妊婦健診の公費負担、神奈川と沖縄で5万円の格差 政府は全国一律「標準額」導入へ

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Yuki Tanaka
経済 - 12 May 2026

こども家庭庁は、女性が妊娠した際に診療機関で受ける「妊婦健診」の公費負担額が全国平均で11万3647円となり、前年比で4000円増加したと発表した(2025年4月時点)。地域によるばらつきが大きいことから、同庁は公費負担額について全国一律の「標準額」を示す方針を示している。

妊婦健診は、妊娠した女性が血液検査や感染症検査、子宮頸がん検診などを出産までに約14回に分けて受けるものだ。かかる費用の一部が公費で補助され、残りを自己負担している。

同庁は昨年4月、全国1618の市区町村(公費負担額を明示していない123市区町村を除く)を対象に調査を実施。その結果、全国平均は11万3647円だった。2024年の調査では10万9730円(1648市区町村対象)だった。

都道府県別にみると、公費負担の平均額が最も高かったのは沖縄県の14万1457円。最も低かったのは神奈川県の8万5765円で、両県の差は約5万円に上った。

昨年5月、厚生労働省は「妊娠・出産・産後における妊産婦等の支援策等に関する検討会」を開催。事前のヒアリングでは妊産婦らから「公費負担以外にかかる自己負担の額が、少しでも減ることを望んでいる」「想定していたよりも実際に自分で病院側に支払う額が多かった」といった声が寄せられた。妊産婦らは少しでも金銭的負担を抑えたいと考えており、国には早急な対応が求められている。

一方で、妊婦健診の自己負担以前に、子供を持とうとする女性自体が必ずしも多くないという現実もある。背景には、将来の世帯収入に対する不安感が横たわっているようだ。

三菱総合研究所(東京)は独自の「生活者市場予測システム」を活用し、2025年6月2日から7月14日にかけて、20歳から69歳の男女3万人を対象に「2025年度ベーシック調査」を実施。既婚女性に「今と5年後を比較して、あなたの世帯の収入はどのように変化すると思いますか」と質問したところ、収入が「ほぼ変わらない」と答えた3030人、「多少減っている」と答えた1134人のうち、8割以上が「5年以内に子供をもうけていないと思う」と回答した。

さらに、収入が「かなり減っている」と答えた1296人のうち、「5年以内に子供をもうけていないと思う」と回答した人は9割以上に達した。

収入が減っていると見込む人ほど子供を産もうという意思が弱い結果が出た。この背景には、出産・子育てに一定の費用がかかることへの懸念があり、行政は公費を投入して妊産婦を資金面で支えている。

現状、医療機関が妊婦健診の費用を設定する際の統一的な「指標」はない。各医療機関が独自に価格を決めており、公費負担額の地域差を是正して自己負担を抑えようとの声が強まった。これを受け、同庁は公費負担の「標準額」を定め、各都道府県にその額に近づけるよう促す考えだ。

しかし公益社団法人「日本産婦人科医会」(東京)は慎重な姿勢だ。昨年12月、同会は標準額が算定されると産科病院の診療や経営に影響が出かねないとし、算定根拠などについて慎重な対応を国に要請した。また、標準額を決めても直ちに地域差が解消されるわけではないと指摘する。

産婦人科の現場からも懸念の声が上がる。神奈川県横浜市の「ショコラウィメンズクリニック」院長、木崎尚子さんは「地域差があることよりも、地域の実情や物価に見合った負担設定になっていないことが課題だ」と語る。

特に首都圏では医療機関の運営コストが高い一方で、それに見合った公的支援が得られていないケースがあるという。患者からは日常的に「思ったより費用がかかる」「補助券だけでは足りないのですね」といった声が寄せられる。木崎さんは、妊婦が安心して出産できる環境をつくるためには医療機関側への支援も必要だと訴えた。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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