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熊本県を襲った最大震度7の大地震で、死者12人、心肺停止6人が確認されるなど被害が拡大している。九州地方を生産拠点とする多くの工場では操業停止が相次いでいる。
各紙も「相次ぐ工場停止再開見えず」(産経)、「企業に痛手、車工場、稼働見通せず」(日経)などと報じ、熊本県内や九州各地の生産拠点の操業停止と今後の企業活動への影響を伝えている。
読売は経済面で「半導体供給停滞恐れ」と題し、「熊本県は多くの工業製品に不可欠で『産業のコメ』とも呼ばれる半導体関連工場の集積地。供給が滞れば国内の幅広い産業も打撃を受けかねない」と指摘した。
ルネサスエレクトロニクスは車載半導体を生産する熊本市の川尻工場と錦町の錦工場で操業を停止。三菱電機はパワー半導体を手がける合志市と菊池市の工場を停止。ソニーグループは菊陽町の画像センサー工場、東京エレクトロンは合志市と大津町の半導体製造装置工場で稼働を停止している。
半導体以外にも工場停止が広がる。ホンダは国内唯一の二輪車生産拠点である大津町の熊本製作所を31日まで停止。漏水・浸水の復旧が必要で、8月3日以降の稼働は状況次第。2016年の熊本地震では「震災前の生産体制に戻るまで5か月近くかかった」(読売)という。日経も「16年のような生産設備被害はみられないものの、現時点で復旧の見通しは立っていない」と伝えている。
ヤマハ発動機は熊本県の子会社「ヤマハマリン」の工場で船外機などの生産を停止。ブリヂストンは玉名市の工場で建設機械用ゴム製品の生産を停止した。
トヨタ自動車は福岡県の宮田工場(レクサス生産)、小倉工場、苅田工場の3工場を29日夕方から31日まで停止。アイシンは子会社アイシン九州(熊本市)の工場を停止。一部設備や建屋に損傷があり「再開のめどは立っていない」という。
日産自動車九州の苅田町にある工場の一部も30日午後から31日まで停止。生産設備に被害はないが、部品供給が滞っているためとみられる。
地震から一夜明け被害状況が明らかになる中、日本自動車工業会の佐藤恒治会長(トヨタ自動車副会長)は「被災地の人たちが1日も早く日常を取り戻せるよう、自工会として『人命第一』『地域の復旧』を最優先に、政府や関係自治体等と連携していく」とのコメントを発表。しかしサプライチェーンへの影響長期化も懸念され、日本経済全体への影響が危惧される。