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高齢化が進む日本で、自分の資産が思うように使えなくなるリスクが現実味を帯びています。認知機能低下による金融資産の凍結や、本人の意思が反映されない事態――私たちはどう備えるべきなのでしょうか。
高齢者全体で約260兆円に上る個人金融資産の多くは、認知症や加齢による判断能力の低下によって、実質的に凍結される危険性があります。銀行口座の引き出しや不動産の売却など、本人名義の資産でも自由に処分できなくなるケースが増加しています。
現行の成年後見制度は、認知症などで判断能力が不十分になった人の財産管理を支援する仕組みですが、利用手続きの複雑さや後見人の選任に時間がかかるなどの問題が指摘されています。本人の意思が十分に反映されないまま、資産が凍結されるリスクは顕在化しつつあります。
こうした事態を防ぐには、認知機能が低下する前に、家族信託や任意後見契約などの予防的な対策を講じることが重要です。金融機関も高齢顧客向けの専用窓口を設置するなど、柔軟な対応を模索しています。
高齢者の資産凍結問題は、個人の生活の質を低下させるだけでなく、消費の停滞や経済全体への悪影響も懸念されます。早期の制度見直しと個人の備えの両面から、社会全体で取り組むべき喫緊の課題と言えるでしょう。