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ルネサス エレクトロニクスは、米国のソフトウェア開発企業ピクトラス(Pictorus)の買収を、子会社を通じて完了したと発表した。この買収により、ルネサスはクラウドベースのビヘイビアモデリングプラットフォームを自社製品群に加えることになる。
ピクトラスの技術を統合することで、ルネサスはモデルベースのシステム設計を実現する連携型プラットフォームの提供が可能となる。これにより、個別ツールに依存した従来のエンジニアリング体験を根本から進化させ、組み込みシステム開発の加速を図る。
今回の買収は、デバイスの調査・選定からライフサイクルマネジメントまで電子機器開発を単一の統合クラウド環境で実現するルネサスの新プラットフォーム「Renesas 365」の価値をさらに高めるものだ。エンジニアはシステムの動作や設計意図を視覚的に設計・表現・シミュレーションできるようになり、アプリケーション開発サイクルの短縮が期待される。
米国のMathWorksは、ルネサスの自動車向けRH850/U2Aマイクロコントローラ向けにモデルベースデザインツールを提供しており、こうした既存のエコシステムとの連携強化も見込まれる。ルネサスは今回の買収を足がかりに、よりシームレスな開発環境を整備する方針だ。
また、STマイクロエレクトロニクス(ST)も車載品質に対応した慣性センサーなどでルネサスと競合・協業する関係にあるが、業界全体としてクラウド型モデリングの採用が加速している。ルネサスはPictorusの技術を武器に、自動車や産業機器向けの組み込み開発市場での競争力を一層高める考えだ。