
公立小中学校の教員の間で生成AIの利用が急激に増加している。その活用方法は大きく二つに分かれる。一つは「下請け」型で、業務を丸投げするように使うパターンだ。もう一つは「話し相手」型で、授業案や保護者対応の壁打ち役として対話的に活用する。教育現場ではこの違いが成果の差につながると指摘されている。
「下請け」型の活用では、教員が文章作成や資料作成をAIに任せ、そのまま採用することが多い。これは時間短縮にはなるが、内容の精査や個別対応が甘くなるリスクがある。一方、「話し相手」型ではAIを副担任のように扱い、アイデア出しや問題解決の糸口を探るのに使う。この場合、教員自身の思考が深まり、より質の高い指導が可能になるという。
実際にAIを「デジタルな副担任」として育てている教員の事例が増えている。例えば、児童の個別指導計画の立案や保護者との面談内容の事前シミュレーションにAIを活用する。AIが提案した複数の選択肢から最適なものを選ぶことで、教員の判断力も磨かれる。
効果的な活用のコツは、AIを単なる道具ではなく「対話相手」と見なすことだ。具体的には、指示を詳細に出すのではなく、目的や背景を共有して意見を引き出す。また、AIの提案に批判的な目を持ち、自分自身の経験や知識と照らし合わせて取捨選択する姿勢が重要となる。
今後、生成AIは教育現場で不可欠な存在になると見られる。しかし、その真価は使い手次第だ。単なる効率化に終わらせず、教員とAIが協働する新たな教育モデルが求められている。東洋経済オンラインの調査では、既に多くの教員がAI導入による負担軽減と指導の質向上を実感しているという。
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