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岩手県沖を震源とするマグニチュード(M)7.2の地震で、最大震度6弱を観測した青森県八戸市では、中心街にある雑居ビルの外壁が崩落するなどの被害が生じた。昨年12月の青森県東方沖地震に続く大きな地震となったが、今回は津波警戒が発令されず、市民生活は発生から半日が過ぎ、平静さを取り戻しつつある。現地に入り、現在の様子を取材した。
「外壁落下の恐れがあるため通行できません」。路上に飛び散った無数のコンクリート片。歩道には規制線が張られ、通行人に注意を促す立て看板も設置された。25日午後、ビル外壁が崩落した八戸市中心部を訪れると、揺れの大きさを示す痕跡が確かにあった。
駐車場を挟んで隣接する雑居ビルでも、外壁の一部が落下。1階に入る花屋の店長によると、天井から水漏れがあり、床が水浸しになったという。店長は「この界隈(かいわい)は歴史ある繁華街で、築年数の古いビルも多い。昨年の地震でも被害にあったが、またかという感じ」と肩を落とした。
このビルのオーナーによれば、現在は漏水を防ぐため全館の水道供給を停止。地震後に水道工事業者が確認に訪れたが、復旧のめどは立っていないという。様子を見に来たというスナック経営の女性は「当面は商売どころじゃない」と表情を曇らせた。
昨年12月の地震では、最大震度6強を観測し、津波警報も発令された。今回は地震発生直後に「津波被害の恐れなし」と発表されたこともあり、市民生活は半年前よりも早く落ち着きを取り戻しているように思える。
地震被害の全容はまだ明らかになってはいないが、市の文化施設でも内壁の剥落や亀裂などが確認された。市内にある縄文遺跡の出土品を展示する市埋蔵文化財センター「是川縄文館」では、午後に入ってからも職員らが展示品や収蔵品の被害状況などを調べる姿があった。
地震の影響で一部の展示品が倒れるなどしたが、いずれも破損しておらず、同館の目玉展示の一つ、国宝の「合掌土偶」にも被害がなかったという。副館長の加藤公さんは「昨年の地震後に亀裂が見つかり、繁忙期を避けた冬に修繕する計画だったが、今回の地震で亀裂がさらに深くなったかもしれない」と気をもんだ。