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米国とイランが6月中旬に戦闘終結の覚書を交わしたにもかかわらず、中東情勢は依然として不透明なままだ。最終的な合意やイラン核問題の解決に向けた協議の行方は見通せず、戦闘が本格的に再燃する恐れも強く、国際社会は緊張の高まりを注視している。
その要因の一つに、米国と「特別な関係」にあるイスラエルが、親イラン民兵組織ヒズボラとの交戦を続けるレバノン情勢がある。イスラエルはイランの影響力を削ぐため、レバノンを〝裏口〟として活用しているとの指摘が専門家から上がっている。
「中東の火薬庫」と呼ばれるレバノンはなぜ、安定しないのか。同国は宗派間の対立が根深く、政治的に分裂した構造が長期にわたって脆弱な国家安全保障を生み出してきた。ヒズボラの軍事力の増大は、こうした不安定性を一層深刻化させている。
イスラエル側は、ヒズボラがイランから高度な兵器や資金の供与を受け、北部国境への脅威を増していると警戒を強める。一方、ヒズボラはイスラエルの攻撃に対抗し、レバノン国内で影響力を拡大し続けている。
専門家は、イスラエルによる軍事行動がレバノンの安定をさらに損ない、結果的に地域全体の紛争激化を招くリスクがあると警告する。米国とイランの覚書が名目的なものである限り、レバノンを巡る緊張は解消されそうにない。