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IPA(情報処理推進機構)が2026年6月1日に公表した意識調査で、業務でAIを利用する人の70%以上が利用経験3年未満であること、情報漏えいへの不安が強いことが明らかになった。
IPAは同日、「AIの動作・分析・利用等の説明に関する意識調査」を公開した。
AIシステムの透明性や説明責任の重要性が高まる一方、IPAは「その透明性や説明責任がAI利用者にどう意識され、実践されているかの実態は捉えられていない」として、2025年10月23日に初回調査レポートを公開していた。
初回調査ではAI利用経験3年未満の利用者が多く、基本知識の説明要求が大きいなどの結果が得られたが、その背景や時間による変化について追加調査が必要とされた。
そこでIPAは、同調査と同様の質問に新たな質問を加えた意識調査を2026年3月に実施。2026年3月13〜24日にWebアンケートで行われ、企業規模(大企業・中小企業)と業種(製造業・非製造業)の4象限各500人、総計2000人が回答した。
同調査によると、業務におけるAI利用者の70%以上が「AI経験3年未満」で、2025年以降にAI利用を開始した回答者が全体の30%を占めた。
職場におけるAI利用の課題として、「職場全体で利用知識・スキルが足りない」と「職場全体で利用知識・スキルの情報がない、または少ない」が最大の課題と判明。前回調査との比較では前者の割合は7%減少した一方、後者は10%増加しており、利用スキルは上がったものの情報が不足している状況が示唆された。特に医療・介護業種の回答者は知識・スキルについて他業種より強い課題認識を示している。
新たに課題として挙げられた「AIの利用により一部の業務がなくなる、または変わることが不安だ」には33.0%が、「AIの利用により蓄積されていた業務スキルが継承されないことが不安だ」には38.5%が「課題である」と回答。医療・介護業種では人的スキルの消滅について他業種より強い課題認識が見られた。
AIの信頼性や安全性に関する懸念について、「情報漏えいが起こる」との回答は「非常に大きい」14.9%、「やや大きい」38.7%だった。「AIの悪用による詐欺・サイバー攻撃の対象となる」ことへの不安は前回調査と比較して7%増加した。
職場でAIに関する説明を求めたり求められたりすることが「ある」とした回答は設問項目により55〜58%の範囲。組織内で説明する際に課題があるとする回答は32〜52%で、主な課題として説明する側の知識不足や内容の専門性、説明のルールや仕組みが整っていないことなどが挙げられている。
AI利用のために参照したい情報としては「AIの基本知識」が突出。説明情報の提供元は全項目で「書籍・Web」が最も支持され、前回調査で最多得票だった「AIモデルベンダー・AIサービスベンダー」からの変化が見られた。説明の提供形態については、重要事項を概説するPPTスライド、事例や証跡を含むPDF文書、事例を含む動画による説明の選好がほぼ均等となった。