
世界三大映画祭の中でも最高峰とされるカンヌ国際映画祭。コンペティション部門で濱口竜介監督の「急に具合が悪くなる」に主演した岡本多緒さんとビルジニー・エフィラさんが共同で女優賞を受賞し、23日(現地時間)に閉幕した。最高賞「パルムドール」にはルーマニア出身のクリスティアン・ムンジウ監督の「フィヨルド」が選ばれた。今年はコンペ部門に世界141カ国から2541本の応募があり、その中から選ばれたのは22作品と狭き門だ。コンペ部門に選ばれるだけでも名誉なことであり、日本人監督作が3本も入ったことは快挙といえる。
カンヌのコンペ部門に出品できる作品は、5月の映画祭開催の12カ月以内に完成したもので、基本的にワールドプレミア(世界初上映)といった応募要件があり、締め切りは3月中旬だ。多くの映画監督が応募に間に合うよう作品の完成を目指す。
カンヌには毎年、世界中から1万5000人以上の映画製作者やバイヤーらが集まり、青田買いを含め、新作映画を世界の映画配給会社に売り込む場となっている世界最大規模の映画見本市「マルシェ・ドゥ・フィルム」も併設されている。これも同映画祭の魅力の一つだ。
一方、三大映画祭でも「ベネチア国際映画祭」には公式な大規模マーケットが存在せず、ビジネスよりも芸術性やプレミア上映を重視する映画祭のため、バイヤーも積極的に参加していないという。
今回のカンヌ映画祭では、日本人監督の活躍が際立ち、今後の日本映画界への期待が高まる。また、マルシェでの商談も活発に行われ、映画ビジネスの場としての重要性が改めて示された。