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新築分譲マンション向けキッチン市場で約8割という圧倒的なシェアを誇るタカラスタンダードが、未踏の領域とされる高級マンション向け市場への本格参入に乗り出す。同社の小森社長が肝煎りで進めるこの案件は、創業以来の強みであるステンレス技術を武器に、高級ブランド「KITCHEN ULTIMO(キッチン ウルティモ)」を投入する大規模プロジェクトだ。
同社の主力製品はこれまで、分譲マンションの標準仕様として採用される価格帯に特化してきた。しかし近年、都心部を中心に高級マンションの需要が拡大。特にリビング・ダイニングと一体化したオープンな間取りが人気を集める中、キッチンに求められるデザイン性や機能性が従来と大きく変わってきた。
「高級キッチン市場は、私たちが強みを持ってきた分野とは異なる。しかし、当社の素材技術と生産体制を活用すれば、新たな価値を提供できる」と小森社長は語る。新ブランドでは、手作業による細かな加工や豊富なカラーバリエーションを特徴とし、高級感を追求したという。
タカラスタンダードは、ステンレス製キッチンのトップメーカーとして知られる。その製造ノウハウは、高級マンション向けでも差別化要因になると期待される。同社は今後、新ブランドを軸に、既存の量販仕様とは一線を画す高付加価値戦略で市場開拓を加速させる方針だ。
今回の新ブランド投入は、マンションキッチン市場におけるタカラスタンダードの新たな成長戦略の象徴と言える。高級市場への挑戦が、同社のブランド力向上や収益拡大に結びつくかどうか、業界関係者の注目が集まっている。