
匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)が絡む犯罪において、SNSなどで実行役を募る「闇バイト」や仲間内のつながりを通じて、若年層が実行役として加担するケースが目立つが、彼らは〝使い捨て〟にされ、重罰を受けているのが実態だ。
栃木県上三川町で発生した強盗殺人事件では、実行役の男子高校生(16)の一人が「闇バイト」に応募し、他の実行役を誘ったとみられている。
警察庁によると、令和7年にトクリュウによる資金獲得犯罪で摘発された件数は計1万2178人に上る。年代別では20歳未満が約1割を占め、そのうちの3割弱がSNS上の闇バイトに募集していた。20代は全体の約4割を占め、20代以下は全体の約半分に達した。
闇バイトの実行役は「即日即金」「ホワイト案件」といったSNS投稿から犯罪グループに加わり、秘匿性の高い通信アプリで指示を受けて犯行に及ぶケースが大半だ。多くに共通するのは〝使い捨て〟の構図であり、4年から全国で相次いだ広域強盗事件では報酬が支払われない例もある。事件当時19歳だった被告が長期の実刑判決を言い渡された事例も確認されている。
若年層が闇バイトに加担する背景について、警察幹部は「若者はSNSを通じて応募することへの危機意識が希薄だ」と分析。「甘い誘いに乗ることはやめてほしい」と警鐘を鳴らしている。警察庁は闇バイトから抜け出せない若者に警察相談ダイヤル(#9110)などでの相談を促している。(海野慎介)