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ドローン戦に備えゲーマー人材を自衛官に 連携力と問題解決能力に期待

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Kenji Watanabe
政治 - 23 6月 2026

戦争の様相が変わった―。多くの軍事専門家などにこう言わしめているのが、ドローン(無人機)の台頭だ。2020年のナゴルノカラバフ紛争でアゼルバイジャン軍がドローンを多用してアルメニアを追い込んだことや、ロシアとウクライナの戦闘をみても、もはや戦闘でドローンは不可欠な存在になっている。防衛省も小型攻撃用無人機の導入を決め、令和7(2025)年度予算の概算要求で取得費として約30億円を計上したが、ドローンを保有するということは操縦する人材も必要だということだ。そこで、戦争をテーマにしたコンピューターゲーム(FPS=一人称視点での銃撃戦ゲーム)などに慣れ親しんでいるゲーマー人材を自衛官に採用することを提案したい。

今春、5回目となるウクライナ取材で、東部ルガンスク州で展開するドローン部隊に同行した報道カメラマンの横田徹氏はこう話す。「2年前の現地取材の際もドローンは使用されていたが、その役割は市販の民生機で偵察するぐらいだった。ところが、今は攻撃のために敵との距離を測り、精密に目標を砲撃し、爆発物を積んで目標に向かって自爆するドローンまで登場していた」という。

ウクライナは今年、ドローン部隊を新設した。戦争の長期化で兵士は疲弊する一方で兵員募集も困難を極めている。横田さんが取材したドローン部隊には本来の軍人はいなかったといい、海外で勤務していたITエンジニアら優秀な人たちがいた。指揮官は25歳だ。

ロシア軍の陣地から約5キロの最前線にあったウクライナ軍の塹壕の中。爆弾を積んだドローンを敵陣地に飛ばした後、兵士2人の一組は狭い塹壕に入るとタブレットを開いた。一人が攻撃目標までの動線を確認し、もう一人はドローンを操縦する。目標の上にまで飛ぶと、搭載カメラが起動され爆弾投下から爆発までが録画される。夜間でもサーモ(温度)センサーがついているので問題ない。その後、ドローンは来た動線で塹壕まで戻る。実はドローンが戻ってくるときが敵に最も狙われやすいタイミングだという。ロシア軍がそのドローンを追跡して攻撃する可能性があるからだ。

SNS上でもドローンによる攻撃動画を見ることができるように、兵士が見るモニターにも爆弾が命中して上がる炎や煙は映る。しかし、音は聞こえない。人の悲鳴も聞こえないだけに、「人を殺しているという感覚は薄い」(横田氏)。日本人がこれを聞けば、「ゲーム感覚で人を殺すとは何事か」という批判的な声が出てきそうだが、ウクライナ兵たちにはロシア軍によって殺害された家族や友人がいることを忘れてはいけない。

「彼らは、自分たちが行動しないと殺される、ロシア軍を追い返さないとやられると思っている」。横田氏が話す通り、ロシア軍の脅威はバーチャル(仮想)空間ではなく現実だ。「ゲーム感覚でやっている」という表現は全くあたらない。

ウクライナは10日、ロシア各地に対して大規模ドローン攻撃をかけた。ロシアは国内8州に襲来した144機を迎撃したとしており、モスクワ近郊で1人が死亡した。ドローンによる攻撃は今後、確実に増える。

ウクライナは今年、無人機100万機の運用を目指している。製造目標も100万機を掲げるほか、英国とラトビア主導の「ドローン連合」は7月にウクライナに対し、年内にFPV(一人称視点)ドローン1万機を提供する覚書を交わした。それだけに、ウクライナでもドローン操縦者の採用と育成は喫緊の課題となっており、ゲーム好きの若い人たちに熱視線が注がれている。

米軍もゲーマーの能力に注目している。若くて最先端の技術に精通する人材が豊富だからだという。志願兵の減少に苦しんでいる米陸軍は2018年、若年層の取り込みを目指してeスポーツチームを立ち上げ、広報や募集に活用している。

英紙ガーディアンによると、米海軍は年間のマーケティング予算のうち3~5%をeスポーツ関係にあてており、22年10月~23年9月には430万ドル(約6億1800万円)を計上した。ただ、人気の高いゲームを活用しての広報活動に関して、ゲームの中には民間人殺害の場面が出てくることなどから低年齢層への悪影響を問題視する声も出ているという。

ドローン技術に詳しい慶応義塾大学SFC研究所所員の平田知義氏は「ゲーマーは、勝つために何をやるのかを起点に試行錯誤するから、判断能力と問題対処能力が高い」と話す。オンラインでのゲームとはいえ、5、6人のチームで戦うものもある。年齢も社会的地位なども関係ない。ケンカのようなトラブルもあるが、役割分担もあってチームワークが身につく。連携と適応能力が試されるという。

平田氏に人気の戦争ゲームを見せてもらった。プレーヤーは目まぐるしいスピードで状況に応じて乗り物や武器を変え、戦う。ゲームはFPVドローンと同じように一人称視点であることから、ドローン操縦も比較的早く習得するケースが多いという。ドローンを使っての攻撃は「FPSゲームプレーヤーには普通。だからドローンの使い方を熟知している」と平田氏。ウクライナにあるドローン操縦者を養成する学校の講師も、「コンピューターゲームに慣れている人の方が上達が早い」と、米軍事サイトにコメントしている。

戦争ゲームでは、実際に使用されているドローンや戦車などの兵器が登場する。慶応義塾大学SFC研究所上席所員の部谷直亮氏は「バーチャルの中の方が戦場での戦いを経験できる。ここで培われる課題解決能力は重要だ」と指摘する。

自衛隊については、令和4年12月に閣議決定された防衛力整備計画で、10年以内に陸上自衛隊に1個多用途無人航空機部隊、海上自衛隊に2個無人機部隊、航空自衛隊に1個無人機部隊を設置することになっている。体制も人材養成も緒に就いたばかりだが、そうは言っていられない状況も出ている。

今年3月、神奈川県の海上自衛隊横須賀基地の護衛艦「いずも」を無許可のドローンが上空から撮影し、その動画が中国の動画共有サイトに投稿される事案があった。部谷氏らは早い段階で動画は本物の可能性が高いと発信していたが、防衛省が認めたのは5月に入ってからだった。その後も長崎県佐世保港で海自や米軍施設の周辺をドローンが飛行していたことが明らかになっている。自衛隊施設や米軍関係施設の周辺でのドローンの無許可飛行は禁止されているが対応できていないのだ。

もし、いずもの上を飛行したドローンが爆弾を搭載していたら―。部谷氏は「自衛隊側にドローンに対する知見や運用ノウハウが不足しているから危機感がない。それはドローンについて理解が不足している人ばかりだからだ」と苦言を呈する。攻撃の手法を知ることが最大の防御であれば、攻撃のノウハウを知る人材は必要だ。

自衛隊は常時人員不足だ。その不足分を埋めるためにも、サイバー分野と同様にゲーマー人材をドローンやAIなどの先端技術分野で採用してもいいのではないか。大卒でなくてもいいし、ひきこもりや身体的障害がある人でもドローンやAIは扱える。また、国家公務員のゲーマーも少なくないといい、別の省庁から自衛隊への〝転籍〟ができればいい。ハッカーやゲーマー人材を確保できれば、ドローン運用に障害となりかねない電波法などの問題点や、調達の際に重視すべきことが判断できるし、現場でソフトウエアの改良なども行える。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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