ニデック不正会計、監査機能不全 永守氏のプレッシャーと情報隠蔽

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Haruki Sato
経済 - 04 May 2026

ニデックの不正会計問題で、株主が損害賠償請求訴訟の準備を始めるなど、創業者の永守重信氏ら経営陣への責任追及が強まっている。第三者委員会は3日に報告書を公表し、会社側は会計監査法人を「説得しやすい相手」とみなして情報を隠蔽し、監査が機能不全に陥っていたと指摘した。

山崎・丸の内法律事務所(東京)には、不正に関連した株価下落について、約30人の個人株主から相談が寄せられている。同事務所は、通常は100人以上、被害額数億円規模で訴訟に踏み切るケースが多いという。

同事務所の弁護士は「今後さらに株主が集まり、(第三者委の)最終報告書や東京証券取引所の処分動向を踏まえて民事訴訟でも勝ち目があると判断できれば提訴を検討する」と説明する。

報告書は、永守氏による業績目標達成への過度なプレッシャーが不正の背景にあると指摘。弁護士は「ワンマン企業で無理な目標が現場に降りる典型例だが、この規模の会社で起きた点は重い」と語る。

なぜ不正は見逃されたのか。企業の監査は内部監査部門、外部の会計監査法人、社外取締役を含む監査等委員(または監査役)の3者が担うのが基本だ。

報告書によると、内部監査部門は本社からの強いプレッシャーが不正の原因と認識していたが、「永守氏の経営スタイルに切り込むことはあえて回避」。関係者へのヒアリングでは子会社幹部がプレッシャーを訴えていたが、議事録からその部分を削除していた。

永守氏は直接登用した従業員に独自に不正を調査させ、「特命監査」と呼ばれる監査を行わせていた。この監査では、営業利益を大きく落とさないよう複数期にわたる不正処理を指導。しかも、その内容は内部監査部門や会計監査法人には共有されず、永守氏ら経営幹部のみに報告されていた。

報告書はさらに、ニデックの役員が会計監査法人のPwC京都監査法人(現PwC Japan有限責任監査法人)を「説得しやすい相手」、「くみしやすい相手」と見なしていた証拠が多数見つかったと記載。会計監査人に「不正確な情報」を与え、都合の良い意見を引き出そうとする様子が「至るところで観察された」とした。

監査法人側も、議事録で本社から子会社へのプレッシャーを示唆する記述に気づいたが、本社の関与がなかったように修正していた。その結果、内部監査部門から報告を受けた社外の監査等委員らは「プレッシャーの存在が不正を引き起こす原因であると認識していた者はいない」という状況だった。

特に問題なのは、会計監査法人が外部の目で不正を発見する役割を果たせなかった点だ。企業統治に詳しい牛島信弁護士は「監査法人に厳格な役割を求めるのは当然だが、会社から報酬を受ける立場にある以上、企業に逆らいにくい構図が制度的にある」と指摘。情報を握る会社側が不都合な事実を出さなければ、監査の実効性には限界があるのが実情だ。

こうした問題はニデックに限らない。東芝の不正会計では、金融庁が2015年、監査を担った新日本有限責任監査法人に対し、新規契約業務の3カ月停止と業務改善命令を出した。虚偽の財務書類を見抜けなかったことを「相当の注意を怠った」と認定した結果だ。

東芝の例では、同じ監査法人との契約が47年続いたことが関係固定化の要因とされた。この事案を契機に、金融庁は監査法人の独立性確保などを求める「ガバナンス・コード」の策定に動いた。会計監査の信頼性そのものが問われた結果だ。

現在、金融庁は上場企業向けコーポレートガバナンス・コードの見直しも進めている。社外取締役を含む取締役会の監視機能をどう強化するかが検討課題だ。

牛島氏は「取締役会の下に社長から独立したコーポレートセクレタリー(取締役会事務局)を置き、不都合な情報を隠蔽しづらくすることが再発防止につながる」としている。(桑島浩任)

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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