
パナソニックホールディングス(HD)は、家電製品を値下げせずに販売する「指定価格」制度の導入を広げている。メーカー側が在庫リスクを負う一方で価格を指定できる仕組みで、値引き文化が根付いた市場で値崩れを防ぎ、利益を確保して商品開発を充実させる狙いがある。
同社は令和2年から一部商品でこの制度を開始しており、値崩れ防止のために目新しさをアピールする無駄な新商品発売をやめられるようになったという。
販売店にとっては価格競争での差別化が難しくなる代わりに、パナソニックが必要な分だけ納入し返品にも応じるため、売れ残りの心配がなくなるメリットがある。
メーカーは在庫リスクを抱えるが、長期的には安定した価格で商品を提供でき、開発投資を拡充することが期待される。これにより家電市場全体の価格破壊を抑制し、持続可能なビジネスモデルを目指す。
パナソニックは今後も指定価格制度の適用範囲を拡大し、新商品の投入タイミングや品ぞろえを最適化することで、メーカーと販売店双方に利益をもたらす方針だ。