t>

ロシアのノバク副首相は8日、ディーゼル燃料の輸出を禁止したと発表した。ウクライナの長距離攻撃で複数の製油所が損傷し、国内で燃料不足が起きていることを受けた措置だ。ノバク氏はまた、国内の燃料事情は「依然として厳しい」と指摘し、対策として「今月から石油製品の輸入を始める」と表明した。
プーチン大統領も出席した同日のオンライン政府会議で発言した。ロシアは1月末以降、貿易企業などを対象にディーゼル燃料の部分禁輸を導入し、直接生産企業のみ輸出を許可していた。
今回の措置でこうした許可を取り消し、全面的な禁輸を開始した形だ。4月にはガソリンやジェット燃料の全面禁輸も発動。今回の禁輸は、ウクライナ攻撃により産油国ロシアで燃料危機が起きている実態を改めて示した。
ノバク氏は同日の会議で、ウクライナの「テロ攻撃」により「多数の製油所が損傷した」とし、ロシアの製油能力低下を認めた。また、燃料不足を背景に各地で実施されている購入制限が「国民に懸念を引き起こしている」と述べた。
ウクライナは過去数カ月間、ロシアの製油所への長距離攻撃を強化。石油産業に打撃を与えつつ、ロシア国民の厭戦気分を高めて停戦を促す狙いがある。ロシアでは燃料不足が深刻化したが、プーチン氏は「状況は危機的ではない」と主張してきた。(小野田雄一)