
兵庫県たつの市の民家で住人の田中澄恵さん(74)と次女の千尋さん(52)が殺害された事件で、兵庫県警が千尋さんに対する殺人容疑で指名手配した住所、職業不詳の大山賢二容疑者(42)が事件発覚3日前、警察官に職務質問された際の所持金が550円だったことが26日、捜査関係者への取材で分かった。スマートフォンを持っていなかったことも判明。電車などで逃走しているとみられ、県警が行方を追っている。
捜査関係者によると、16日夜に同県高砂市内の路上で寝ていた容疑者に警察官が職務質問。容疑者は「人を殺した」と伝えたが、話が要領を得なかったため警察官は身柄を拘束せず、かつて容疑者の実家があった事件現場付近へと送った。
職務質問の際に、警察官が確認したところ容疑者の所持金は550円しかなく、スマホのほか身分証やキャッシュカードも持っていなかった。防犯カメラの映像などから、容疑者は事件後に着替えて逃走したとみられる。
兵庫県警によると、容疑者の身長は約160センチでやせ形。防犯カメラが捉えた姿は帽子と黒縁眼鏡を着用していた。逃走手段は電車や徒歩と推定され、県警は周辺の防犯カメラ映像を解析して足取りを追っている。
県警は容疑者が無職で住所不定の可能性が高いとみて、生活困窮により犯行に及んだとの見方も強めている。現場近くで目撃情報を求めるチラシを配布し、広域捜査を継続中だ。