
整備中の「紀伊半島一周高速道路」のうち「すさみ串本道路」(延長19.2キロ)の建設工事が遅延している問題で、国土交通省近畿地方整備局は23日、開通は令和9年夏になるとの見通しを示した。地盤のひび割れや固い岩盤に阻まれるなどのトラブルが相次ぎ、当初予定の7年春から約2年遅れる見込みとなった。
すさみ串本道路は平成26年度に事業化され、和歌山県内の串本町サンゴ台-すさみ町江住間で2車線の自動車専用道路として建設が進む。近畿自動車道と接続し、新宮紀宝道路ともつながり、「紀伊半島一周高速道路」のネットワークを構成する予定となっている。災害時や救急医療などへの支援、安定した交通の確保が目的だが、トラブル対策や人件費の高騰で、事業費は当初予定の710億円から2160億円に膨れ上がっている。
6年4月に串本町内で建設中の安指川(あざしがわ)橋(仮称)のくい打ち作業で、通常の掘削機では対応できない硬質岩を多数確認。同年7月には、すさみ町内で建設している小河瀬谷川(おがわせたにかわ)橋で、橋台の掘削作業中に地盤のひび割れが見つかり、長期間の工事が必要になっていた。
同整備局は通常の約4倍の4カ月かけて岩盤の掘削を終了。小河瀬谷川橋の修正設計も完了したことから開通時期を見直した。同整備局は「引き続き工程短縮に努める」としている。
「すさみ串本道路」開通は令和9年春以降とされていたが、工事遅延により夏に変更。地元からは「紀伊半島一周道路に向け一刻も早い開通を」との期待が寄せられている。