
不動産価格の高騰が続くなか、地方銀行による不動産業向け融資が急増している。貸出先が特定業種に集中すると金融システムの安定を脅かすリスクがあるため、日銀と金融庁が注視する姿勢を強めている。
監督当局はすでに複数の地銀に対してヒアリングを実施し、融資審査の厳格化やリスク管理の徹底を促している。不動産価格の下落局面における貸し倒れリスクを警戒し、早期の対応を求める声が高まっている。
そこで本取材では、全地銀の貸出金に占める不動産業向け融資の割合を独自に算出し、ランキング形式でまとめた。上位行では貸出金残高のほぼ半分を不動産業向け融資が占める事例もあり、その実態が浮き彫りになった。
ランキングトップに立ったのは、地方の中核都市に本店を置くA銀行で、不動産業向け融資比率が48.5%に達した。続くB銀行も45%を超え、いずれも都市部の不動産開発案件を積極的に取り込んできた結果とみられる。
今後、金利上昇や不動産市況の変動が生じた場合、これらの地銀の収益や資産健全性に深刻な影響を与える恐れがある。当局は引き続き動向を注視し、必要に応じて監督上の措置を講じる方針だ。