
政府は20日、今夏の家庭や企業に対する節電要請を見送る方針案を公表した。中東情勢の悪化による石油調達への不安がある中でも、全国的に電力を安定的に供給できる見通しが立ったことが理由だ。同案は経済産業省が同日開催する有識者会議で議論される。
経産省によると、7月から9月までのピーク時における電力需要に対する供給力を示す予備率は、全国10のエリアすべてで最低限必要とされる3%を上回る見込みだ。また、火力発電の燃料についても平年並みの確保が確認されたという。
政府は節電要請を見送る一方で、省エネ対策を引き続き推進する考えも示した。国民の電力消費抑制につながる取り組みを促す方針だ。
ただし、夏の間に需給が逼迫した場合には、緊急の供給対策や消費者向けの注意報・警報を発出するとしており、予断を許さない状況も想定されている。
経産省は今後、気象条件や発電所の稼働状況を注視しながら、安定供給に万全を期す方針。中東情勢のさらなる悪化に備えた燃料備蓄の強化も検討課題となる。